【2026年版】HDMI 2.0 vs 2.1 違いを徹底解説!PS5やPCで「失敗しない」選び方と「偽2.1」の注意点

4Kモニターや最新のゲーム機を購入しても、接続するケーブルの規格を誤るとデバイス本来の性能は発揮されません。HDMI 2.0とHDMI 2.1はコネクタの形状が同一ですが、内部のデータ伝送能力には決定的な差があります。
PlayStation 5、Xbox Series X、あるいはRTX 30/40シリーズのグラフィックボードを使用するユーザーにとって、HDMI 2.1は選択肢ではなく必須条件です。一方で、NetflixやYouTubeでの動画鑑賞、一般的な事務作業においては、HDMI 2.0の帯域幅で十分な映像品質が得られます。本記事では、両規格の技術的な違いと、市場に存在する「規格表記の落とし穴」を回避する方法を解説します。
HDMI 2.1と2.0の決定的な違い:スペック比較表
両規格を分ける最も重要な要素は「帯域幅」です。HDMI 2.0の伝送速度が最大18Gbpsであるのに対し、HDMI 2.1は最大48Gbpsまで拡張されています。
まず、以下の主要スペック比較表で全体像を把握しましょう。
| 機能 / 規格 | HDMI 2.0 | HDMI 2.1 (推奨) |
| 最大帯域幅 | 18Gbps | 48Gbps |
| 4K リフレッシュレート | 最大 60Hz | 最大 120Hz / 144Hz |
| 8K リフレッシュレート | × (実質非対応) | ◎ (60Hz対応) |
| VRR (可変リフレッシュレート) | △ (一部独自規格のみ) | ◎ (標準対応) |
| 動的HDR (Dynamic HDR) | × | ◎ |
| eARC (高音質伝送) | △ (一部対応) | ◎ |
| 主な用途 | Switch、地デジ、事務用PC | PS5、ハイエンドPC |
帯域幅が画質に与える影響
表にある通り、HDMI 2.1は2.0の約2.5倍以上のデータ転送能力を持ちます。
48Gbpsという帯域幅は、4K解像度かつ120Hz(1秒間に120回の画面更新)の映像を非圧縮で送信するために不可欠です。HDMI 2.0の18Gbpsでは帯域が不足するため、4K環境下ではリフレッシュレートが60Hzに制限されてしまいます。また、色深度やHDR(High Dynamic Range)データを同時に送信する場合、HDMI 2.0では色情報の圧縮(クロマサブサンプリング)が発生し、画質劣化の原因となる可能性があります。
可変リフレッシュレート(VRR)の対応
HDMI 2.1はVRR(Variable Refresh Rate)を標準サポートしています。これはゲームのフレームレートが変動した際、モニター側のリフレッシュレートを動的に同期させる技術です。これにより、画像のズレ(ティアリング)やカクつき(スタッタリング)が物理的に抑制されます。HDMI 2.0環境でも一部のモニターでVRRが利用できるケースはありますが、HDMI 2.1のような完全な互換性は保証されません。
「偽HDMI 2.1」問題:ラベルだけで判断してはいけない理由
製品選びにおいて最も警戒すべき点は、HDMI規格の名称変更に伴う混乱です。HDMIのライセンス管理団体(HDMI Licensing Administrator)のガイドライン変更により、旧来のHDMI 2.0仕様の製品も仕様上「HDMI 2.1」と表記することが認められてしまっています。
HDMI 2.1 FRL と HDMI 2.1 TMDS の違い
市場にはパッケージに大きく「HDMI 2.1」と記載されていても、実際の性能はHDMI 2.0と同等である製品が存在します。これらは技術仕様書において「HDMI 2.1 TMDS(Transition Minimized Differential Signaling)」と表記されます。対して、真の高速通信(48Gbps)に対応した製品は「HDMI 2.1 FRL(Fixed Rate Link)」という伝送方式を採用しています。
失敗しない見分け方: 購入時に性能を見分ける唯一の確実な方法は、パッケージにある「Ultra High Speed」認証ラベル(QRコード付き)の有無を確認することです。このラベルがある製品のみが、48Gbpsの帯域幅と4K/120Hzのサポートを公式に保証されています。仕様表に「48Gbps」の記載がない場合、そのケーブルは旧規格(実質HDMI 2.0)である可能性が高いと言えます。
利用シーン別:HDMI 2.1は本当に必要か
高価なHDMI 2.1ケーブルや対応モニターへの投資が必要かどうかは、使用するデバイスと目的によって明確に分かれます。
PS5・Xbox Series X・ゲーミングPCユーザー
結論:必須
FPS(First Person Shooter)や対戦格闘ゲームなど、競技性の高いジャンルをプレイする場合、HDMI 2.1の導入が強く推奨されます。4K解像度での120fps出力は、敵の視認性や操作の応答速度に直結します。特にPlayStation 5は、HDMI 2.1接続時にのみVRR機能が完全に動作するため、ゲーム体験の質が劇的に向上します。
Mini PC・ノートPCユーザーへの解決策
結論:ポート不足でも回避策あり
多くのMini PCやノートPCは、コストやスペースの制約からHDMI 2.0ポートのみを搭載している場合があります。しかし、諦める必要はありません。デバイスに「USB4」または「DisplayPort Alt Mode対応USB-C」ポートがあれば、4K/120Hz出力は可能です。
「USB-C to HDMI 2.1 変換アダプタ」を使用することで、本体のHDMIポートが2.0であっても、USB-C経由でHDMI 2.1と同等の映像信号を出力できます。ハードウェアの仕様を確認する際は、HDMIポートのバージョンだけでなく、USB-Cポートの映像出力能力も確認対象に含めるべきです。
映画鑑賞・オフィスワーク・Switchユーザー
結論:不要(HDMI 2.0で十分)
映画やドラマのコンテンツは主に24fpsまたは60fpsで制作されています。また、Nintendo Switchの最大出力も1080p/60fpsです。これらの用途において、HDMI 2.1が持つ48Gbpsの帯域幅はオーバースペックとなり、使用されません。安価で信頼性の高いHDMI 2.0(プレミアムハイスピード)ケーブルを使用しても、画質や遅延に差異は生じませんので、コストパフォーマンスを優先しましょう。
接続トラブルを防ぐケーブル選定の基準
HDMI 2.1ケーブルを導入する際は、長さによる信号劣化を考慮する必要があります。48Gbpsという高周波信号は電気的な抵抗に弱く、一般的な銅線ケーブルでは3メートルを超えると信号が不安定になりがちです。
- 2メートル以下の場合:「パッシブ型(銅線)」のUltra High Speedケーブルを選択します。
- 3メートル以上の場合:「アクティブ型(光ファイバー)」のHDMIケーブルが適しています。光ファイバーケーブルは電気信号を光信号に変換して伝送するため、長距離でもデータの損失やブラックアウトが発生しません。
結論
適切なHDMI規格の選択は、デバイスの性能とコストのバランスを決定します。4K/120Hzでの快適なゲームプレイやVRRの恩恵を受けるためには、HDMI 2.1および「Ultra High Speed」認証を受けたケーブルが不可欠です。一方で、動画視聴や一般的な業務においてはHDMI 2.0が現在でも現役の規格として十分な性能を提供します。
特にMini PCユーザーは、搭載されたHDMIポートの規格だけに縛られる必要はありません。USB-Cポートの拡張性を活用することで、最新のディスプレイ環境に柔軟に適応できます。ご自身の用途とデバイスの仕様を正確に把握し、無駄のない最適な環境を構築してください。







コメントを投稿
コメントは公開される前に承認される必要があるので、ご注意ください。