日本語キーボード配列&英語キーボード配列:歴史と違い、そして入力のコツ
はじめに
普段何気なく使っているキーボードですが、日本で一般的なJISキーボード(日本語配列)と、海外でよく使われる英語キーボード(US配列)にはさまざまな違いがあります。それぞれの配列がどのように生まれ、どのような特徴を持っているのかを紹介し、快適に使うためのポイントも解説します。
1. キーボード配列の歴史
タイプライターからコンピューターへ
キーボードの配列は、19世紀のタイプライターにルーツがあります。現在の「QWERTY配列」は、1868年にアメリカのクリストファー・レイサム・ショールズが考案し、その後世界中に広まりました。
日本語に対応したキーボードが登場したのは、ワープロが普及し始めた1970年代から1980年代にかけてのことです。日本産業規格(JIS)が定めたJISキーボードは、日本語の入力をスムーズに行えるように設計されました。
2. JISキーボードと英語キーボード配列の主な違い
JIS配列とUS配列では、キーの配置や機能に違いがあります。
項目 | JISキーボード(日本語配列) | 英語キーボード(US配列) |
---|---|---|
かな入力対応 | あり | なし |
Enterキーの形状 | L字型で大きい | 縦に細長い |
スペースキー | 短め | 長め |
変換/無変換キー | あり | なし |
「@」の位置 | 「Pの右側」 | 「Shift + 2」 |
「_」の入力 | 日本語モードでは不可、英語モードで可能 | どのモードでも可能 |
バックスラッシュ(\) | 「¥」と共用 | 独立キー |
記号の配置 | 一部異なる | 一般的に統一 |
JISキーボードには「変換」や「無変換」キーがあり、日本語入力を効率的に行えます。一方、US配列はシンプルな設計で、プログラミングや英語入力に向いています。
3. JISキーボードの特徴と使い方
JISキーボードは日本語の入力に特化しています。使いこなすためのポイントを紹介します。
3.1 かな入力とローマ字入力
JISキーボードでは、かな入力とローマ字入力の2つの方法があります。
- かな入力:キーに印字されているひらがなを直接入力する方式。
- ローマ字入力:アルファベットで日本語を入力し、変換する方式。
多くの人がローマ字入力を使いますが、かな入力は慣れれば素早く入力できる利点があります。
3.2 日本語モードと英語モードの切り替え
JISキーボードでは、以下のキーで入力言語を切り替えられます。
- Windows:「半角/全角」キー。
- Mac:「英数」キー(英語)、「かな」キー(日本語)。
4. JISキーボードでアンダーバー(_)を入力できない理由と対処法
JISキーボードでは、日本語入力モードのときに「_」(アンダーバー)が直接入力できないことがあります。これは、日本語入力を優先した設計によるものです。
解決方法
① IMEをオフにする(英語入力モードに切り替え)
- Windows:「半角/全角」キーを押す。
- Mac:「英数」キーを押す。
② ショートカットキーを使用する
- Windows:「Shift」+「ろ」キー。
- Mac:「Shift」+「-」キー。
③ IMEの設定を変更する
IMEの詳細設定から「日本語入力モード時の記号入力設定」を変更すると、記号の入力方式をカスタマイズできる場合があります。
5. どちらのキーボードを選ぶべきか?
5.1 JISキーボードがおすすめの人
- 日本語の文章を多く入力する。
- かな入力を使いたい。
- 「変換」「無変換」キーを活用したい。
5.2 英語キーボードがおすすめの人
- プログラミングや英語の文章をよく書く。
- 記号の配置が統一された環境がいい。
- 海外のキーボードと同じ操作感を求める。
6. まとめ
JISキーボードとUSキーボードは、それぞれ異なる特長を持ち、用途によって適した配列が異なります。
- JISキーボードは日本語入力に最適で、変換キーやかな入力を活用できる。
- USキーボードはシンプルな設計で、プログラミングや英語入力に向いている。
- アンダーバー(_)の入力問題は、IMEを切り替えることで解決できる。
自分に合ったキーボードを選び、快適な入力環境を整えましょう!
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