ミニPCのメリット・デメリット、選び方は?
ミニPCが益々人気が高まっていますが、ノートパソコンほど持ち運びやすいことでもなく、デスクトップPCほど強力でもないと思われる方もいます。また、ミニPCは種類が多くてパソコンの購入を検討している時に迷ってしまうことがよくあります。
当記事では、ミニPCとノートパソコン、またデスクトップPCとの比較、ミニPCの種類から、ミニPCの選び方をご説明します。
ノートパソコンとの比較
ノートパソコンと比べると、確かにノートパソコンのほうが携帯性が優れています。ミニPCにはモニター、キーボード、マウスを接続する必要があるため、すべてを持ち歩くことは困難です。
ミニPCのCPUやメモリなどのコアコンポーネントがノートパソコンで使用されているものと基本的に同じであり、理論上は性能に差はありませんが、実際のパフォーマンスはBIOS、熱放散、電源などの要因に関連しています。ノートパソコンは通常、冷却システムの機能を基づき、BIOSと電源出力が調整されます。ミニPCのサイズ制限はノートパソコンよりはるかに緩やかのため、BIOS設定がパフォーマンスを制限せずであれば、出力が十分に高い限り、実際のパフォーマンスがノートパソコンより優れています。
そして、ノートパソコンのメモリとSSDの拡張ができないため、長年使用すると、動作が遅くなり、ファイルを定期的に削除または転送する必要があります。メモリとSSDを拡張できるミニPCが多くあり、内部へのアクセスが簡単にできるように設計されているモデルもあります。この観点からすると、ミニPCのほうが便利です。
ミニPCはバッテリーを内蔵しておらず、利用できる体積と厚さが大きいため、冷却システムのスペースがノートパソコンより広く、冷却性能がより確実に強力です。そして、ファン径が小さいほど高速回転時の騒音が大きくなり、ファン径が大きいほど騒音は小さくなります。
したがって、ノートパソコンと比較すると、ミニPCは軽量であると言っても、携帯性の点では利点がありません。だが、パフォーマンス、冷却効果とノイズレベルはノートパソコンより優れています。
デスクトップPCとの比較
ミニホストのCPUはモバイルプラットフォームなので消費電力は35W~100Wであり、デスクトップのCPU消費電力は65W~400Wのため、性能的にはデスクトップの方が強いのは間違いありません。
だが、ゲーマーやプロのユーザーを除き、ほとんどの人にとって、インターネットの閲覧、ビデオの視聴、ドキュメントの作成などには、ミニPCのパフォーマンスが十分です。そして、それほど強力なパフォーマンスを必要としない一部のゲームもミニPCでもプレイできます。
したがって、ゲーマーやプロのユーザーにとっては、デスクトップPCのほうがニーズを満たすことができますが、ほとんどの人にとっては、サイズが小さく、消費電力が低く、外観がシンプルで優れているミニPCのほうが適しています。
ミニPCの種類
ミニPCは使用するCPUの違いにより性能が異なり、構成や価格も違います。一般に、ミニPCは、低消費電力モデル、一般向けモデル、ハイエンドモデルの3つのカテゴリーに分類できます。
- 低消費電力モデル
スタンバイ消費電力はわずか5W~10W、全負荷消費電力は約30Wであり、ソフトルーティングやオールインワンサーバーなどの24時間シャットダウンせずに使用することに特に適しています。Intel N100を例に挙げると、内蔵グラフィックスの性能が弱いですが、ビデオのエンコードとデコード機能が非常に強力であるため、STBやNASとして使用できます。もちろん、Win10、Win11、Linuxなどのシステムをスムーズに動作させ、オフィスワークや日常のエンターテイメントにも利用できます。
- 一般向けモデル
一般向けのミニPCは、R5-6600H、R7-5700U、R7-5800H、R9-6900HXなど、ミドルレンジクラスのCPUと前世代のハイエンドCPUを使用しています。また、少数のモデルでは第11~13世代のCore i5とi7を使用しています。これらのモデルのパフォーマンスは、十数個、場合によっては20または30個のOfficeやブラウザウィンドウを同時に開くことができ、毎日のオフィス作業に対応することに十分です。そして、AMDの内蔵GPUのパフォーマンスは比較的強力であり、1080Pや中品質の3Aゲームをプレイすることもできます。
- ハイエンドモデル
ハイパフォーマンスミニPCで使われているCPUと言うと、AMDの場合はほぼR7-7840HSが主力であり、少数はR7-8845HSとR9-7940HSを使用されています。Intelには主に第12~14世代のi7とi9が使用されています。Intel CPUの主な利点は、ビデオのエンコードとデコード、または仮想マシンとの互換性です。ゲームをプレイするには、最新のCore Ultra プロセッサーの内蔵GPUが必要です。使用目的から見ると、ハイパフォーマンスミニPCはオールラウンダーであり、オフィスワークやエンターテインメント、ソフトウェア開発に適し、ホームサーバーとしても利用できます。
結論
パソコンを選ぶ時は、使用目的に踏まえ、消費電力、性能、メモリとデザインを合わせて考える必要があります。
よく外出先でパソコンを使う方はノートパソコンがおすすめで、ゲーマーやプロの方にはデスクトップPCのほうが適しています。キーボードやマウスを快適に使い、デスクにパソコンを設置する余裕がない方は、ミニPCを検討してみましょう。
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